2016年(平成28年)の6月、AIDA LINKはホームページをリニューアルしました。
「ホームーページを起点として、ビジネスの世界は大きく広がる」と確信し、営業改革に着手したAIDA LINKは、ホームページの再構築をきっかけに現在【Webマーケティング】に取り組んでいます。
このたび、サイト運用支援を依頼している、ホームページ制作・Webマーケティング会社である「アール株式会社」さんから取材を受け、当社社長・秋吉稔喜がWEBマーケティングに着手した経緯と今後の展望について語りました。
増改築か、再構築か?
(アール株式会社 衞藤秀峰様)
ーー AIDA LINKさんはもともと充実したホームページをお持ちでしたが、それをリニューアルしようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
(AIDA LINK 秋吉稔喜)
初めて自社のホームページを開設したのが2008年(平成20年)のことでした。
それから月日を追うごとに事業内容が増え、ホームページも増改築を繰り返した状態だったんですが、次第に情報量が増えすぎて、構造上の問題もあり、情報整理が難しくなってきていたんです。デザインも古くなり、時代の流れにマッチしなくなってきたという問題も抱えていました。
ーー そのまま増改築を繰り返すのか、リニューアルして一新するのか、判断が必要な時期が来たわけですね。
はい。当初は先行きも考えず、会社案内代わりになればいい、という位のつもりでつくったホームページでしたので、あとから構造上の問題が浮き彫りになってきまして。月に1度は更新をしていたのですが、そのうち、こちらが修正したい内容を反映しようとすると、システムの基盤から手を入れないと更新ができないレベルになってきました。
それで、アールさんにお願いしてリニューアル、再構築に踏み切ったわけです。2015年(平成27年)のことでした。
ーー リニューアル前のホームページを拝見させていただいたとき、かなりの情報量があるものの、率直に申し上げて、御社が伝えたい情報だけを載せているなあという印象を受けました。
そうなんです。我々の視点からの情報ばかりで、お客さま目線でのアドバイスができていませんでしたよね。
ーー 御社の発信する情報と検索ユーザーが求めている情報にズレがあったと言いますか。
そこなんです。Webサイトを再構築する意図がもうひとつありまして、それが「ホームページを活用して売り上げをあげたい」というものでした。どちらかというと、こちらのほうを重要視していましたね。
というのもホームページは、制作後の更新や顧客対応など「運用」することが重要で、せっかく時間と費用をかけて魅力的なホームページをつくったとしても、運用がイマイチでは魅力も半減すると考えていたんです。
加えて、営業の生産性を上げるため、従来のプッシュ型営業からプル型営業に転換する必要も感じていました。ホームページを効率的に運用することで、SNSなどとも連動したプル型営業の強化を行いたかったんです。
「プッシュ型」から「プル型」への転換
ーー Webマーケティングに取り組みたいというご相談をいただいたのは、リニューアルをご依頼いただいてからちょうど1年が経ったときでしたね。当時、Webマーケティングという言葉自体は、ご存知だったんでしょうか?
いえ、Webマーケティングという名前は存じあげていませんでしたね。リニューアルをお願いした段階では、まだそこまで考えていませんでした。
ーー では、数あるホームページの制作会社から当社「アール株式会社」を選んでいただいた理由は? 何が決め手だったのでしょう?
まずは何より、衛藤社長のお人柄ですよ!
ーー えーっ! いやいや(笑)
実は、2008年にホームページを開設する際、コンペを行って、アールさんにも参加していただいたんですよね。残念ながらそのときは他社さんにお願いしたのですが、結果をお伝えしたときの衛藤社長の引き際が美しかったんです! 潔く、「何かお手伝いできることがあればお願いします」と気持ち良くご挨拶いただきました。
そのお人柄が尊敬できたので、リニューアルの際、こちらからぜひとお声がけさせていただいたんです。それにアールさんには、ホームページ制作に関するプロフェッショナルなスタッフの方々が在籍しておられることも心強かった。
さらに、当社の取引先にアールさんとお付き合いのある会社も多いのですが、制作実績が豊富なうえ評判も大変良く、安心してお任せできると思いました。
ーー そうでしたか。どうもありがとうございます!
Webマーケティングに踏み切るときは、世の中にまだその考え方が浸透しておらず、他社の経営者の方々も「そんなもの聞いたことがない」と言う。誰に相談したらいいのかわからない状態でした。
とにかく調べようがない状況で、ホームページをリニューアルしてから1年を迎え、衛藤社長に「こういうことができないか?」とご相談さしあげたんですよね。
驚いたのは、衛藤社長が「実はまったく同じことをご提案さしあげようと思っていました」とおっしゃったこと! ふたつ返事で「やりましょう」とお返事しました。
ーー 当社としても最初から「Webマーケティング」という言葉は使っていなくて、途中でご提案したかたちでした。そのタイミングが偶然にも一致しましたね。
さきほども申し上げましたが、人脈や経験と勘に頼る「プッシュ型」の営業スタイルに限界を感じていまして。今、世の中の販売形態はインターネットに変わってきていて、訪問販売が受け入れられなくなってきています。
当社の営業マンはそれでも非常にがんばってくれていて、実績も上がっていたのですが、これを続けていたら疲弊してしまうと思い、早く「プル型営業」に変えてあげたかったんです。そこにご提案いただいたので、まさにいいタイミングでした。
Webサイトを通して「選ばれる」ための情報発信を行う
ーー AIDA LINKさんの場合、営業に出向いて行かれるスタイルもですが、営業の引き合いが多いですよね。
それを上手く利用しようと思ったら、やはりWebが大切だと。
とはいえ、当時Webからの売上はほとんどなかったんですから、Webマーケティングに取り組むというのは「賭け」。やるのなら中途半端に取り組みたくなかったので、アールさんにお任せして思い切りやってみようと思いました。
ーー Webを活用したマーケティングについて、取り組み前はどのようなイメージをお持ちでしたか?
おそらく私の欲しているものなんだろうとは思っていて、必要性も感じていましたが、正確にはイメージしづらかったですね。
大分県内で導入しているという企業も聞いたことがなかったし、費用対効果も出しづらい。疑心暗鬼なところはありました。
ーー そんななか、当社(アール株式会社)に望んだことは?
ここ10年で事業も飛躍的に大きくなり、まずは自社の強みを見直さなければならないと思っていました。なぜなら、ホームページでマーケティングを展開していこうと思ったら、競合他社との比較をされるからです。
そこで、アールさんには「選ばれるための情報発信の最適化をサポートしてもらいたい」と考えました。具体的に、ホームページ内のどこにテコ入れするべきか、戦略指導や提案を行ってほしかったんです。
ーー 私たちは、Webマーケティングを展開するうえでのポイントは、戦略以前にまず「当事者は誰なのか」を意識してもらうことだと考えています。
それに気づかせていただいたことが、いちばんの収穫だと感じています。Webの展開をアドバイスしてくださるのはアールさんですが、展開していく当事者は自分たちなんです。
毎月打ち合わせに来ていただき、話をするなかでそれにハッと気がつきまして。自分たちから課題を抽出して、その解決に取り組まなければならない。PDCAサイクルの積み重ね、それがまさにWebマーケティングなんですよね。
ーー それを社員一人ひとりの方々まで意識していただくまでに、時間がかかりましたね。
最初は嫌々でしたよね、社長がまた新しいことを始めたぞという感じで、打ち合わせの空気が重たかった(笑)。
ーー そこを乗り越え、理解していただき、浸透するまでが私たちのふんばりどころで。
最初の3か月くらいは、私も「なんとか軌道に乗せなければ」と気が張っていたこともあり、社員に厳しいことを言ってしまいました。
それでも、いくら売り上げたという「結果管理」から対策と効果検証を行う「プロセス管理」にシフトするときちんと結果が出ることがわかってきて、「ホームページを上手く展開させるのは自分たち自身だ」という自覚が社員にも芽生えてきました。
ーー 各部門それぞれのブログを始めた後、社員のみなさんの意識がかなり変わってきたと感じています。
Webマーケティングに取り組み始めてから、営業改革が進んでいるという実感が大いにあると同時に、社員の成長にもつながっていると感じています。
だから取り組む価値がある
ーー 社員のみなさんにWebマーケティングを浸透させる場として、AIDA LINKさんの「部門長会議」が重要なポジションになっているように思いました。
毎月第1土曜日に、次世代のリーダーを含む幹部10名が集まります。
午前中は、業績をあげるための実績検証と戦略検討の場である「営業戦略会議」、続いて午後は、社員にとって魅力的な会社をつくるため、組織運営に関わることを話し合う「社員を幸福(しあわせ)にする会議」を行います。
当社は、社員が参画するボトムアップ型の組織運営を実践しており、決定事項を通達するトップダウン型の組織運営はしていません。ただ、全社員を集めて話し合うわけにもいかないので、各部門の代表が意見を吸い上げて会議に臨みます。
ーー「社員を幸福にする会議」ですか?!
こちらの会議の方が白熱しますね! 不平不満も含め、なんでも発言していいんです。ただし、建設的な意見に変わるまで話し合います。
このボトムアップは時間がかかりますが、納得性が高く、より柔軟で細やかな対応が可能。社員の自主性を発揮できる仕組みだと思っています。
ーー その議論のなかで、Webマーケティングの意義も見えてきたのでは?
そうですね。Webマーケティングについては、「営業戦略会議」のほうにアールさんに参加していただいていますね。
当社の難しいビジネスモデルをよく理解していただき、お客さまにダイレクトに響くような指導をしていただいているので、売上以上の手応えを十分に感じています。また、社員に浸透させるうえではアナログとデジタルを使い分けてもいますね。
仕組みを理解してもらうために会議では厳しいことを言いますが、現場では寄り添い、悩みを聞いてあげる。社員と一緒になって考えることが、当社の強みでもあります。
ーー 最近は、特に営業の方々の悩みも変わってきていますし、今後はどう売上につなげていくかが課題ですね。
なるべく早く目に見える成果をあげたいというのが本音です。しかし、Webマーケティングは特効薬や即効薬ではありません。だから取り組む価値があるんです。やればすぐに上手くいくものなら、すでに誰でも取り組んでいますからね。
現時点で、周囲の反響は以前と全然違いますし、実営業では出会えなかったお客さまからのお声掛けや、大手からのお問い合わせもいただくなど、成果があがっています。
今後も効果検証と改善を繰り返し、たゆまぬPDCAサイクルを継続していくことで、間違いなく効果があがってくると確信しています。
ーー 最後に、今後の御社のWebマーケティングの展望、またWebマーケティングに期待することを教えてください。
ホームページを起点として、ビジネスの世界は大きく広がると感じています。
当社としましては、Webマーケティングを軌道に乗せて経験と感の営業から脱却したい。そして、自分たちがお客さまにどのような価値を提供できるのか常に考えながら、AIDA LINKという「ブランド価値の向上」に努めていきたいと思っています。
Webマーケティングは、当社の事業の新たな柱となる可能性があります。
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このコンテンツではWebマーケティングのコンサルティングを行う「アール株式会社様」と、それを実際に導入した「AIDA LINK」側それぞれの【目線】から、Webマーケティングについて語り合った内容をご紹介しています。是非、アール株式会社様側のコンテンツもお楽しみください。(弊社Web担当も登場させていただいてます)
【アール株式会社 様】コンテンツ
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