2019年末から中国で発生した新型肺炎(新型コロナウイルス)は、私たち日本人の暮らしや社会に大きな影響や混乱をもたらしています。
多くの企業・店舗が経営において大きなダメージを受けていたり、学校の休校、商品の買い占め問題など、今までに経験したことのない事態が起きています。
こうした事態に対し、いかに冷静かつ迅速に対応していくかは、今後の企業活動において大変重要な課題です。
感染拡大の予防策のひとつとして注目を集めているのが【リモートワーク】です。
大企業はもちろん、現在地方の中小企業においても【リモートワーク】の導入を検討している企業が急増しています。
しかし【リモートワーク】を実施したことのない企業にとっては「何をどう始めればよいのか?」「どんな環境を整えればいいのか?」などわからないことだらけ。
そこで、OA機器のレンタル・販売をはじめ、企業のビジネス環境構築を長年サポートしてきた私たちだからこそご提案可能な、【リモートワーク】についてのあれこれをお話したいと思います。
目次
そもそも【リモートワーク】とは
「remote(リモート)」=遠隔、という意味から【リモートワーク】の「リモート(remote)」とは「遠隔」という意味で、会社に出社せず自宅やコワーキングスペース、カフェなど会社から離れた場所で業務を行う勤務形態のことをいいます。
リモートワークとテレワークの違い
似た意味でよく使われる【テレワーク】も、【リモートワーク】の「テレ(tele)」も「離れた」という意味があり、こちらもリモートワーク同様、会社以外の離れた場所という意味合いをもっています。
【テレワーク】とは、情報通信技術(ICT)を活用した、場所や時間にとらわれない働き方のことを指すそうです。
参考:日本テレワーク協会HPより
https://japan-telework.or.jp/tw_about-2/
【リモートワーク】と【テレワーク】、意味自体には違いはありません。
あえていうなら、それぞれの言葉に対する「働き方の多様性」や「イメージ」が異なるという点です。
国や大企業でよく使われるのは【テレワーク】、ITやクリエイティブ系の業種などでは【リモートワーク】という感じでしょうか?
どちらも「会社以外の離れた場所」であり「ICTを活用している」というのは共通点ですが
【テレワーク】=在宅勤務、移動中などのモバイルワーク、企業が所有するサテライトオフィスなど
【リモートワーク】=在宅勤務、自宅以外のワーキングスペース、カフェなど
と、いうように【テレワーク】よりも【リモートワーク】のほうが、業務する場所の選択肢が幅広いイメージということになります。
いずれにしても、どちらの働き方を取り入れるかは企業や事業の規模、業種によっても異なってくるのではないでしょうか?
海外のリモートワークの普及は?
日本のみならず世界の「リモートワーク(テレワーク)」の普及や意識の違いはどうなのでしょうか?
じつは欧米では日本よりもかなり前から、リモートワークは多くの企業で取り入れられています。
対して日本を含むアジア諸国は、増えてきてはいますが普及率という点からみるとまだまだこれからという状況です。
その要因としては、実際に欧米では、そもそも労働時間に対する管理や規制が緩かったり、柔軟な働き方自体が浸透しているのに対しアジアでは、長時間労働や法規制の中で働くという意識が長く残っていることが背景にあるようです。
近年は日本の企業もリモートワークを積極的に取り入れ始めている
近年、働き方改革が推進されていく中で、働き方の多様化や柔軟さが企業にも求められてきた影響もあり、リモートワーク(テレワーク)を導入する企業は増え続けています。
総務省によると、2018年において19.1%の企業がリモートワーク(テレワーク)を導入しています。
参考:総務省「令和元年版 情報通信白書 テレワークの導入やその効果に関する調査結果」より
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd124210.html
前記したように「新型コロナウイルス」の感染対策の手段のひとつとして、人が多く集まる場所や通勤ラッシュなどの人混みを避けるためにリモートワークを導入・検討している企業は増加中。
今まであまりリモートワークを意識していなかった業種の企業も「社員の健康と安全のために取り入れてみよう」という動きが急速に進んでいるようです。
リモートワークのメリット
ではリモートワークの導入には、どのようなメリットがあるのでしょうか?
リモートワークは、企業活動において短期的なメリットだけでなく、長期的にみても多くのメリットがあります。
【短期的なメリット】
通勤ラッシュを避けることでウイルス感染予防ができる
通勤ラッシュなどの人混みは感染の大きな原因のひとつ。通勤ラッシュを避けることで感染のリスクを予防できます。
密室のオフィスでの集団感染の予防になる
ワンフロアでの多くの従業員が集まる場所や、狭い密室での集団感染の予防に。人と人との至近距離での勤務を避けることができます。
子育て世代の従業員がワークライフバランスをとりやすくなる
子育て世代は、学校の休校やお子様の体調不良などのときも在宅で仕事ができることもあり、ワークライフバランスをとりやすい環境をつくることができます。
【長期的なメリット】
業務効率化、生産性の向上
通勤時間を短縮できたり、不要な電話対応や会議などで業務が途切れることがないため、作業に集中でき(業務を効率的におこなえ)生産性の向上に繋がります。
コスト削減
リモートワークでは従業員同士が対面しないため、書類などのやりとりもクラウドやネットワークを通じて行うことがほとんどなので、ペーパーレスが可能に。
さらにオフィスの光熱費や場合によっては家賃なども削減できる場合もあります。
従業員のプライベート充実や健康管理にも役立つ
通勤時間の短縮、業務効率化を行えると、従業員の趣味の時間や家族、友人などとの時間が増えることにも繋がり、結果として心身の健康維持の面でも効果が見込めます。
より優秀な人材を場所を選ばず採用することもできる
出勤しなければならない場合は、たとえ他県に優秀な人材がいたとしてもなかなか採用が難しい場合がありましたが、リモートワークを導入すれば地域を問わず優秀な人材を集めることも可能です。
また、様々な理由で出勤形態での就職が難しい有能な人材を獲得できます。
リモートワークのデメリット(注意点)
ではリモートワークの導入で考えられるデメリットとはどんな点でしょうか?
業種によっていろいろな課題は出てくるかもしれませんが、主には次のような注意点が考えられます。
快適に業務ができる環境整備が必要
会社で業務しているときは、紙の書類で業務のやりとりを行っていたことが、リモートワークでは基本的にクラウド上でのデータのやりとりとなり、それに伴うツールの導入を検討しなければなりません。
また会議も、オンライン上で行う場合は、Web会議システムやチャットの導入を検討する必要があります。
その他にも会社のパソコンをリモートワークで使うためには、セキュリティ対策も必要となるなど、快適に業務を行うための環境整備が必須となるため、ある程度の準備期間や投資が必要となるのです。
スタッフの勤怠管理が難しい
スタッフがそれぞれの場所で作業を始めるため、どうしても勤怠の管理が難しくなってきます。
クラウド型の勤怠管理ツールなどを導入し、管理を行う必要があります。
コミュニケーション不足になりがち
出社しなくなると当然ながらスタッフ同士が顔を合わせる機会が激減します。
そこで起こるのが「コミュニケーション不足」。チームとしてプロジェクトを進行する事業などではこれは避けたいところですね。
こちらもチャットツールやWeb会議システムなどの導入を行って、スタッフ間の意思疎通がとれやすい環境を構築することが大切です。
テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン
もし自社でリモートワークを取り入れたらどんな課題がでたり、整備が必要なのかを事前に想定しておくと良いでしょう。
厚生労働省がまとめたガイドラインをもとに検討するのも方法のひとつですね。
厚生労働省:「テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン」
https://www.pref.oita.jp/uploaded/attachment/2063671.pdf
リモートワークに向き・不向きな業種・業態
実際のところ、リモートワークが向いている企業、向いていない企業とあるのは確かです。
向いている業種としてはITやエンジニア職、クリエイティブ職、営業職、管理職、事務職など基本的にパソコンさえあれば作業できたり、時間や環境に縛りがあまりない業種は向いていると言えますね。
一方で、なかなか導入が難しいかも…という業種は、製造業や接客・販売業、医療・福祉業など「人」の手が直接必要だったり対面であることで成り立っている業種は、リモートワークの導入が難しいかもしれません。
「うちは無理かも」という業種の方もちょっと待って!AIDA LINKがお役にたてるかもしれません!
先述したように、リモートワークがあまり向いていない業種・業態のお客様は、すべて会社のすべてのスタッフをリモートワークにするのは難しいかもしれません。
しかし、【AIDA LINK】なら「うちはリモートワークに不向きかも」と思っている業種の方も、リモートワーク導入のサポートができる場合もあります。
例えば…
- 交代勤務(シフト勤務)のある業種の引き継ぎ業務を対面での引き継ぎをなくし、遠隔でもやりとりができる環境をテレビ会議システムでつくる
- 製造業など現場での作業が必要な業種も、現場責任者・管理者の方は、タブレット端末でIPカメラを遠隔操作して現場の管理が可能
- 移動の多い営業職は「クラウド動態管理システム」を導入し勤怠や社用車の管理することで出退勤が不要に
など、すべてのスタッフがリモートワークできなくても、可能なスタッフをリモート体制にすることで、業務効率化や生産性の向上などに繋がるかもしれません。
リモートワークに必要なツール(AIDAおすすめ)
ビジネスホン設備の「音声自動応答機能」と「自動通話録音機能」でリモートワークの導入促進
会社の代表番号には、お客様からの問い合わせやメーカーさんとのやりとり、外出先の社員からの連絡など様々な電話がかかってきます。みなさんの会社にはビジネスホン設備が設置されており、事務員の方がその電話応対をしているかと思います。
会社に電話がかかってくる以上、全社員でリモートワークを導入するのは難しいのでは?と思われがちですが、最新のビジネスホン設備では、仮に「誰も出社していなくても」代表番号にかかってきた電話応対が可能となっております。それを実現するのが「音声自動応答機能」と「自動通話録音・転送機能」になります。
「音声自動応答機能」とは、代表番号に着信した際、自動で音声案内を流し、それぞれの担当者や部署へ直接繋ぎ電話業務の効率化を図る機能です。
みなさんもメーカーや全国的なコールセンターに電話した際に、一度は聞いたことがあるかと思います。
「お電話ありがとうございます。株式会社●●●でございます。●●のご用件の方は①を、●●のご用件の方は②を・・・」といったガイダンスが流れ、電話をかけた方がキー操作をすることで目的の部署に直ぐに繋がるシステムです。
従来のビジネスホン設備でこの機能を利用するためには、大規模なコールセンタークラスの「電話交換機」を設置する必要があり、かなりのコストがかかっていました。
最新のビジネスホン設備では、小規模向けのシステムにも標準で実装されており、従来よりもかなり安価に導入することが出来る様になりました。
これにより、仮に「誰も出社していなくても」代表番号にかかってきた電話応対が可能となります。
「ガイダンスで応答しても、当該部署の担当者が電話を受ける必要があるので、誰も出社しないなんて不可能でしょ」そう思われた方もいらっしゃいますよね?
そこで活躍するのが「自動通話録音・転送機能」になります。
ガイダンスの最後を「ただ今録音にて承っております。お名前・ご連絡先を録音して頂きましたら、担当部署より折り返しご連絡させて頂きます」とし、録音メッセージが入ると自動的にリモートワークしている担当者の携帯に電話やメールでお知らせすることができます。
担当者は自宅や自宅以外のワーキングスペースで録音メッセージを確認し、折り返し連絡することで、お問合せされた方とのやりとりが可能となります。
新着録音メッセージを確認するまで、繰り返し担当者を呼び出すことができますので、確認漏れを防止することもできます。
「ウチは色んなお客様から電話かかってくるので、リモートワークなんて無理」と思われている方は、是非ご相談下さい。
テレビ会議が日本の働き方を変える!?会議や打ち合わせ、大事な商談もテレビ会議で可能
みなさんの会社でも「会議」がありますよね?一般的に「会議」とは、複数の人が集まり、様々な議題について話し合う行為を指しております。
「会議」を行うことで、多くの人と意見交換をして結論を導き出したり、新しいアイデアを出し合い、それが実行可能かどうか多方面から検討することができます。
会社における「会議」には重要な役割がありますが、はたして、毎回、必ず、参加予定者全員が同じ場所にあつまる必要があるのでしょうか?
「月1回の営業会議のために、県外にある本社へ出張する」とか「良いアイデアが出るまで何時間も会議室に籠って会議をする」といったやり方は、新型コロナウイルスへの感染リスクが高まるだけで、今の時代に則した「働き方」とは言えませんよね。
そこで今注目されているのが、テレビ会議やWEB会議といったクラウドサービスを利用したオンラインミーティングです。
最近では、このオンラインミーティングを利用して、会議だけではなく、県外のお客様との商談や、採用面接に利用したりと用途も多様化しております。
クラウドサービスを利用したオンラインミーティングは様々な種類があります。主に「zoom」などが有名ですが、会議の規模や拠点数、参加人数に応じて、お客様に最適なテレビ会議システムを選ぶ必要があります。
新型コロナウイルスへの感染リスクを避けるためにテレビ会議を導入したが、声が聞き取りにくかったり、音声が遅延したり、資料の共有が出来なかったりと、従来の会議より「質」が落ちてしまっては何の為の会議かわからないですよね。
AIDA LINKでは、お客様の会議の内容を十分ヒヤリングさせて頂き、お客様に最適なテレビ会議システムをご提案させていただきますので、是非ご相談下さい。
リモートワーク導入のステップ
リモートワークを導入するためには、まずはしっかりと経営者側(企業側)が「リモートワーク」導入の目的を明確にすることが大前提ですが「環境づくり」がとても重要になってきます。
スタッフみんながコミュニケーションを図れるツールを導入
スタッフ間のコミュニケーションがとれるよう「チャットツール」を導入して、業務の情報交換や伝達はもちろん複数人でのミーティング、さらには雑談まで、チャットツールを導入することで、いつでもやりとりをできる状態をつくることが大切です。
クラウド上でのファイル共有できるサービスを使う
これまで紙の書類などでやりとりしていた作業をオンライン上でファイルを共有できるツールを取り入れることも必要になってきます。【Google Drive】や【Dropbox】などのオンラインストレージサービスを利用しておこなうのもよいでしょう。
環境づくりにおいて必要なものがAIDA LINKにはそろっています。
【AIDA LINK】はリモートワークに必要な「環境づくり」に必要な、OA機器やICT(情報通信技術)に対応したIT機器のレンタル・販売を行っているので、リモートワークの環境整備に必要な製品をまとめてそろえることが可能です。
・オンライン上での会議をおこなうためのテレビ会議システム
・モバイル、タブレット端末のレンタル
・会社のネットワーク上のセキュリティ対策
・営業者の勤怠管理
など、実際にリモートワークを行う上で必要なツールを、業種・業態はもちろん目的に合わせ最適なものを提案させていただきます。
リモートワークのためのICT(情報通信技術)導入についてや、「自分の会社にはどんなものから取り入れればよいのかわからない」など、リモートワークにおける環境づくりにおいてお困りごとがあれば、お気軽にお尋ねください。
その他、総務省がテレワークへの導入プロセスやガイドラインを示したサイトや、中小企業の補助金、融資やサービスにまつわる情報もございますので、こうした情報を参考にするのもよいかもしれません。
総務省:テレワーク総合ポータルサイト
大分県 おおいた商工労政ポータル:
https://www.pref.oita.jp/site/sme/guide2019.html
現在、新型コロナウイルス発生に対してリモートワークに助成金が受けられる制度もあります。
厚生労働省は、新型コロナウイルス感染対策として中小企業に対し「時間外労働等改善助成金」として助成金の受付を行っています。
厚生労働省:新型コロナウイルス感染症に係る時間外労働等改善助成金(テレワークコース、職場意識改善コース)の特例について
https://www.pref.oita.jp/site/sme/korona-jyoseikin-tere.html
こうした制度も取り入れながら、御社でも早急に「リモートワーク」導入をご検討してはいかがでしょうか。
大分県内の中小企業としては珍しい、リモートワークを導入した事例
実際に地方都市である大分市内でも、2018年からリモートワークに取り組んでいる企業様もございます。【アール株式会社】様はその内の一企業で、弊社がリモートワーク導入のためのお手伝いをさせていただきました。
【アール株式会社】様では、リモートワークを行うにあたり、お客様などからかかってくる外線電話の対応をどうしたらよいか?ということが課題にありました。
弊社からは、外線にかかってくる電話の対応として「ビジネスホン」の導入をご提案。担当者だけに直接外線着信があったことを伝える仕組みを構築し、業務の効率化を図ることができています。
【アール株式会社】様は、現在もスタッフの皆さんほとんどがリモートワークを継続しているそうです。
詳しい内容はこちらをご覧ください。
【アール株式会社】様のリンク(事例)
■【3社対談】中小企業のリモートワーク導入に向け、事前に考えておくべき助成金や通信・OA機器・データ管理について
■リモートワーク導入について。究極はオンとオフをなくし、仕事もプライベートもスキルアップを目指したい。
■【スタッフ座談会】リモートワーク導入は目標達成のためのメソッドのひとつ
まとめ
中小企業ではなかなか実現しづらいと思われがちな【リモートワーク】ですが、方法によっては、業務効率化や人材確保など、中小企業だからこそ導入するメリットも多いのは事実です。
今後、時代の変化ととともに、こうした取り組みを柔軟に取り入れられるかによって、企業としての価値もまた変わってくるのではないでしょうか?
リモートワークについてお困り・お悩みごとなどがあればお気軽にお問い合わせください。